雲の上の赤ちゃん
虫の音が聴こえる。今日は暑かった。名古屋駅では新幹線から降りると検温されるらしい。日本の法律では「体温の自由」は保障されていない。雪男と閻魔大王のデモ行進が見られる日も近い。
高校の英語の授業。ライティングの授業で、「彼は第二次世界大戦が終わる一年前に生まれました」という英作文があった。模範回答はこんなところだろう。
He was born one year before the end of WW2.
僕はその問題を当てられ黒板に書きにいった。座席の順に10人ほどが当てられみんなで黒板まで書きに行き、先生が赤チョークを入れる。いや黄色いチョークだったかな。僕はこう書いた。
He was born in 1944.
チョークの節約。いつチョークが不足するか誰にもわからない。
朝ギリギリまで寝ているので、よく夢を見る。夢を見てよかったと思うことはほとんどない。遅刻した夢とか迷子になる夢とか見ると、起きた時安堵するけれど、絶対に見ない方がいい。脈絡もなく、昔の知り合いが夢に出演してくれることがある。いつも意外なキャスティングで驚く。なんだったんだろうなと思いながら朝御飯を食べる。海馬の隅に引っかかるものがあったのだろう。なんとなくモヤモヤする。今日は夢の中でもマスクをしていた。ひさびさに会ったその人のためにマスクを取って手を振ったのを覚えている。
いまこの瞬間にひとつギャンブルを思いついた。体温計を使ったギャンブルだ。ルールはこう。
・まず体温の予想をする
・検温
・実際の体温を超えない最大の予測値を出した人が勝ち
どうでしょう?是非やってみてください。
国家試験にフラれてしまった高校の同期にラインしてみると、「おれはラッパーになる」と息巻いていたので、「おれもそうするわ」と返した。二人でクルーを組むことになった。クルーの名前を考えてもらっている。明日の正午までに50個の案を出してくれるらしい。勉強の妨げをしちゃったかな?まぁ息抜きも必要であろう。さてラップはヤンキーの音楽だと思っていた。しかし音楽は誰のものでもない。ジャスラックが鼻唄を取り締まり、虫の音色をサブスク化するまでは僕は自由な音楽ができる。ラップは基本的に歌詞が長い。そしてメロディがあんまりない。だから楽譜を読めなくてもできる。伴奏(ビートという)も8小節だか4小節だかを繰り返しているだけ。またサンプリングという平安時代の歌でいうところの本歌取りみたいな文化もある。メロディラインとかを“引用”して伴奏に組み込んだりできる。有名な曲に意外と多い。馬鹿にするなと怒るラッパーもいるだろうが、ラッパーが怒るべきことは他に沢山あるはずだ。がんばれ。
運動を兼ねて最近散歩をしている。もっぱら墓場を散歩している。田舎の墓場は広い。そして小高いとこにあって人もいないし、ダンジョン性があって楽しい。罰当たりな側面もあるかもしれないが、死者への尊敬の念を込めて一歩一歩歩いているので問題ないだろう。実に色んな墓があって綺麗なもの大きいものと沢山ある。共通点は全部石でできているというところ。僕の墓は巨大な磁石で作って欲しい。いやお墓なんていらない。海に灰を撒いてほしい。できれば晴れた風の強くない日に。お願いします。
海に行ってみたい。泳ぐのは数の子くらい嫌いだけれど、海を見ているのは気分がいい。靴の中に入る砂は中々嫌なものだけれど、砂に聞いてみると悪意は無いらしいので、喧嘩には至っていない。悲劇に直面した救急医は屋外のジャズコンサートに足を運んだ。彼は沖縄で研修をしたらしい。疲れたら海が観れるのがいいという理由で。疲れたら何を見よう。スマートフォン以外に。赤ちゃんが雲の上に乗って行うベビークラウドレーシングが見たい。疲れた時はBCRに限る。どこで研修しようか?下調べをしておこう。