おすしブログ

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海老の尻尾、セールスマン

海老の尻尾が食べられるなんて知らなかった。初めて海老の尻尾を食べたのはいつだろう。海老の尻尾と言っても、この場合は海老天の尻尾である。家族みんなが海老天の尻尾を残していたから、そういうものだと思っていたけど、意外と食べる人の方が多いっぽい雰囲気がある。でも海老の尻尾ってそこまで美味しくない。海老の天ぷら、エビフライを食べていて、最後に尻尾が残る。ショートケーキの苺理論で行くと、先に尻尾を食べるべきだと思う。だからこれからはまず尻尾を食べようと思う。次の海老はいつだろうか。今は海老待ち状態。

雨がよく降っている。散歩に行きたいのに。傘は全然進歩していない。毎回濡れる。差し方が下手なんじゃないかと思うくらい。たぶん下手なんだろう。自分だけ人より濡れている気がして恥ずかしい。そろそろエポックメイキングな傘が現れてほしい。履歴書も全部メールでいい。顔写真なんてスマホで撮ればいい。オンライン診療が普及してもいい。時代は慎重に進んでいる。面接のために二本の小論文を書いた。どちらも前半は当たり障りなく、後半にオリジナリティのあることを書いた。このオリジナリティが曲者で、なんだこいつと思われそうだ。そう思われてもしかたない。自分でもそう思う。なんだこいつと毎朝洗面所の鏡に向かって言っている。そういう人間なのだ。

そろそろお風呂の温度を1度下げる季節だ。蝉がないたら風呂の温度は41度。謎のセールスマンが部屋に上がってきて、水道水の塩素は危ないと語っていた。ファイルから写真を取り出し、水道管がいかに汚いか見せてきた。水道管らしき巨大な果物の断面に、錆のような汚い何かが蓄積している写真。その写真は実は日本の水道管じゃないのだ。僕は知っている。ちょっとネットで話題になった、ガセネタなのだ。この人は知っているだろうか。若いセールスマンだった。大学生には見えませんね、大人びて見えます。とか言っていた。僕は若くみられたいのだ。

若いセールスマンは謎の液体を取り出し、水道水に混ぜて色の変化を見せてきた。ぼくは全然違うことを考えていて、全部生返事だった。この人は僕を騙そうとしているのか、それともこの人が騙されているのかわからなかった。僕は途中で、もう大丈夫ですといって、帰ってもらった。帰り側にすみませんと謝った。一生懸命説明してくれたからだ。会社名を聞いて、調べたら彼こそが代表取締役だったので騙す側の人間ぽかった。彼はやりたいことをやれているだろうか。そうだといいのだけれど。彼と一緒に海老を待とう。海老は必ずやってくるから。